リアルタイム移住日誌

神奈川県から長野県の安曇野へ移住した、“ちょっと理屈っぽい筆者”のリアルタイムな移住記録。

2015-01-01から1年間の記事一覧

オーストリア的エコライフ(都会編)

個人的な用事と観光を兼ねて、3週間程オーストリアに滞在した。 カンガルーのいる国ではない。 ウィーンが首都で、かつてはハプスブルク帝国として栄えた。 二度の大戦により領土は縮小し、現在の国土は北海道と同じくらい。 小国ながらも経済は安定していて…

世にも奇妙な作曲家

作曲家のエリック・サティ(1866-1925)は、曲に不思議なタイトルを付ける。 「干からびた胎児」や「官僚的なソナチネ」、極めつけは「いつも片目を開けて眠る見事に太った猿の王様を目覚めさせるためのファンファーレ」 曲を聴いても、どの辺りが“片目を開…

意外と難しい引越し会社選び

移住先が決まったので、引越し会社を探すことにした。 以前、引越し会社一斉見積もりサイトを利用したことがあるが、一日中引越し会社からの電話が鳴りっぱなしで非常にストレスフルだったため、今回は自分で選定。 ある大手引越し会社に見積もりをお願いし…

これから「地元経済」の話をしよう

対談形式の本が好きだ。 ただ両者が知識を披露したり、意見を述べたりするのではなく、互いの考えや意見を擦り合わせていく過程が読んでいて清々しい。 『しなやかな日本列島のつくりかた』(藻谷浩介著、新潮社)は、『里山資本主義』の著者による対話集。 商…

ミニマル料理(4)スタミナ豚キムチ丼

料理と呼ぶには簡単すぎる。簡単なのに美味しすぎる。 5分で作れる満腹メニューを紹介する。 スタミナ豚キムチ丼(2人前) 豚肉(こま切れ) 180gくらい 白菜キムチ 150gくらい 玉ねぎ 1/2個 黒こしょう 適量 海苔(お好みで) 適量 炊いたご飯 1.玉ねぎをくし切…

いいあんばいのコミュニティ

地方での人間関係のしがらみから自由になりたくて都会に出た若者たち。しかし、街では人々は互いに無関心で、孤立していく。かといって地元に戻ればまた窮屈な人間関係が待っている。 今日では“コミュニティ”という言葉はポジティブな意味合いで用いられるこ…

AT限定解除という試練

仕事でマニュアル免許が必要なので、AT限定解除のため、教習所に通うことになった。 このブログで何度か書いているけれど、ペーパードライバーの筆者はオートマ車の運転すらあやしい。 4コマ教習があり、その後で検定試験がある。全て教習所内のコースで…

移住先決まる

移住ブログを始めて4ヶ月。移住日誌と名乗りつつ一向に移住しないので、 「いつになったら移住するんじゃい」と思っている読者もおられることだろう。 ようやく移住先が決まった。 移住先は、今年に入って度々訪れた長野県安曇野の北部にある池田町。 北ア…

近所の農家でお手伝い

懇意にしている近所の農家の方から畑の草むしりを頼まれて、二つ返事で引き受けた。 おばあさん一人で野菜を育てていて、毎日お店に立って獲れたての野菜を販売している。 こちらの野菜のファンは多く、地元の人気レストランにも卸している。 ちょっとした名…

ミニマル料理(3)パイナップルとチキンの南国風カリー

カレーが大好きでよく作る。カレーの香りをかぐだけで幸せな気分になる。 ほうれん草カレー、根野菜ココナッツカレー、夏野菜ドライカレーetc… その中でも簡単で美味しいメニューを紹介する。 パイナップルとチキンの南国風カリー 〈材料〉2人分 お米 パイ…

社会の抜け道

行き過ぎた資本主義やグローバリズムに疑問を持ちながらも、どうやってこの社会で生きていけばよいのだろう? そんな問いへのヒントが詰まった本がある。 『社会の抜け道』(小学館、2013)は、いまを時めく哲学者、國分功一郎氏*1と若者研究で知られる社会学…

脱ペーパードライバー宣言

「街に住んでいれば車に乗る必要ないし、電車の方がエコじゃん。」 と言いながら、車を運転しないことを合理化してきたが、地方への移住を考えると車は必須。 運転の練習をしようと決意し、重い腰を上げた。 実家に帰った際、およそ7年ぶりに運転を試みた*1…

二本立て映画のテーマについて考える

飯田橋ギンレイホールで、『悪童日記』*1と『ショート・ターム』*2の2作品が上映中。 二本立て上映の場合、作品に関連性があることが多く、共通したテーマについて考えてみると面白い。今回のテーマは“(普通の生活を送れない)子供たち”。 『悪童日記』は…

アメリカ発、暮らしを創る雑誌

農的暮らし|自給自足生活の実践 ローン無しの夢のマイホームを建てる 基本に返|シャンプー、デオドラント、歯磨きを自作 新鮮食材の風味と栄養を高め る10の手法 これらは、『マザー アース ニューズ』の記事の見出し。 “Mother Earth News”とは、アメリカ…

北陸新幹線開業について思うこと

北陸新幹線の開業に沸いている。 メディアは華々しく報道しているが、新聞の記事を読んで違和感を覚えた。 記事によると、北陸新幹線開業で、東京-金沢間が最短2時間28分で結ばれるようになり、所用時間がこれまでより1時間23分短縮されたとある。 未開の地…

長野でWWOOF④ まとめ

WWOOFで長野に出発した日の朝、駅に向かう途中で自転車とぶつかりそうになった。 自転車に乗っていた30代くらいの男に「危ねぇんだよ、馬鹿野郎っ!」と怒鳴られた。 ドラマか何かでありそうな場面だが、現実にこういうことを言える人がいるのかと唖然とし…

長野でWWOOF③ 薪ストーブと格闘

何日か過ごすと当初の不安も消えていった。 ホストファミリーとWWOOFerの仲間ともだんだんと打ち解けてきた。 畑仕事は、肉体的にきつい作業もあるけれど、美味しい料理を食べて、温かいお風呂に浸かって、よく眠れば、疲れは取れる。 毎日、農場で獲れたり…

長野でWWOOF② 農作業実践 唸る上腕二等筋

鶏の鳴き声で目が覚める。外はまだ暗い。時計を見ると、朝の5時前。 目覚まし時計は、6時にセットしてある。起きるにはまだ早い。 部屋の中なのに吐く息が白い。寒いのでしばらく布団の中でごろごろする。 朝食後、車でりんご畑まで移動して枝拾い。小枝を…

長野でWWOOF① 衝撃的なWWOOFデビュー

今日から10日間お世話になるのは、安曇野の山の麓にある農場。 辺りは見渡す限りほとんど畑で、所どころ民家があるくらい。 遠くで牛の鳴き声が聞こえる。空気は冷たくきりっと澄んでいる。 期待と不安が半分半分。 意を決してホストの家の戸を叩く。「(…

長野から帰る

長野県でのWWOOFを終えて帰ってきた。 とにかく”濃い”10日間だった。 そのためリアルタイムで記事を更新できなかった。 溯ることになるが、ここに日誌を記しておこう。

再び長野へ!

先月、移住地探しの旅で訪れた安曇野。 今度はWWOOFer*1として農作業をすべく再訪することに。 農業はまったくの素人。おまけに運動不足ときている。 「そんなんで大丈夫?」と言われそうだが、 無論、何もせずにあぐらをかいていたわけではない。 こ…

明晰夢を見る方法

以前、何度か明晰夢を経験した。 はっきりと覚えているのは、夢の中で自由に空を飛んだ時のこと。ペダルをこぐように足を踏み込むと身体が浮かび上がっていった。 先日、久しぶりに明晰夢を見た。自由に動けたわけではないが、途中で夢であることに気がつい…

リアリティのダンス

映画監督であり、漫画原作者、他にも、人形遣い、マイム役者、タロット研究者、サイコテラピストなど様々な顔を持つ男。 その名も、アレハンドロ・ホドロフスキー。 ホドロフスキーといえば、映画「エル・トポ」*1の監督として有名だ。 しかし、彼の自伝であ…

ミニマル料理(2)地元野菜のポトフ

買い物に出掛けるのが億劫だと、「そうだ、ポトフを作ろう」ということになる。 ポトフというと洒落ているけれど、言うなれば洋風おでん。 普段、買い置きはしないようにしているけれど*1 、日持ちする、じゃがいも、人参、玉ねぎ、にんにくは常備している。…

愉しいファーマーズマーケット

ファーマーズマーケットが愉しい。いわゆる産直市場のこと。 このあいだ近所の農家の方からおしえてもらった。家から自転車をこぐこと20分。 お店の中に入ると、たくさんの人で賑わっている。 ワゴンには、色とりどりの野菜や食材。ロマネスコ*1やわさび菜…

WWOOFerになる

地方移住を考えているけれど、短い旅行ではその土地の暮らしについてあまり分からない。 かといって、長期滞在となると宿泊費や食費などお金がかかる。 先月、B&Bで出会った方からWWOOF(ウーフ)についての話を聞いた。 WWOOFとは、Willing Work…

地方消滅(!?)

書店でたまたま見つけた『地方消滅』(増田寛也著、中公新書)。 えっ、消滅しちゃうの!? 地方移住を考えている筆者にとってショッキングなタイトルである。 本の紹介文には、若年女性人口の減少からこのままでは896の自治体が消滅しかねない、とある。…

信州田舎暮らしセミナーに参加

週末に東京で行われた信州田舎暮らしセミナーに参加した。 会場は、銀座NAGANOのイベントスペース。まだ新しいモダンな外観のビル。 今回は、上田エリアの市町村の説明を聞いた。 途中、地域の特産品を使ったお菓子とお茶をいただき、クルミのチーズケーキや…

持ちつ持たれつ

誰かから何か物をもらったり世話になったりすると、嬉しいと思う気持ちの一方で、 ちょっと負担に思うことがある。「何か返さなくては」と。 『借りの哲学』(ナタリー・サルトゥー・ラジュ著、高野優監訳、小林重裕訳、太田出版)は、そんな心理を《借り》…

ミニマル料理(1)ツナとなめ茸の和風スパゲッティー

朝降っていた雪は雨に変わったものの、すこぶる寒い。 買い物に出かけるは大儀。家にあるもので料理を作った。 材料と調理器具を極限まで削ぎ落としたスーパーミニマルなメニューである。 ツナとなめ茸の和風スパゲッティー 〈材料〉2人分 ・ツナ缶 1缶 ・…